先輩や同期に支えられ
やりがいと楽しさが
少しずつ見えてきた
保育士1年目

しおり先生

保育士1年目 滋賀県守山市出身

4月から保育士として働き始めた1年目のしおり先生。
最初の頃は「楽しい」よりも「大変」だと感じることも多く、気持ちが落ち込むこともありました。
それでも、先輩の先生や同期、家族に支えられながら少しずつこどもたちと向き合う余裕が生まれてきたといいます。
保育士を目指したきっかけから、1年目の今だからこそ感じる仕事の楽しさややりがいまで聞きました。

こどもと関わる楽しさから始まった夢。 保育士になって3カ月の変化

保育士を目指したきっかけを教えてください

年の離れたいとことの関わりがきっかけだったのかな、と思います。私は姉がいて、家族のなかでは甘えさせてもらう側でした。でも、年下のいとこと一緒におままごとをしたり、外で走り回ったりする時間がすごく好きでした。
遊んでいるなかで「なんで?」「それ何?」とたくさん聞いてくれたり、「これしたい!」と頼ってくれたりするのが、とても新鮮で楽しかったんです。
小学校高学年くらいには、将来の夢に「幼稚園の先生」と書くようになっていました。その頃からの夢が叶った感じですね。

実際に働き始めて、イメージとの違いはありましたか?

「楽しいだけの仕事ではないんやな」というのは、すごく感じました。
対人の仕事なのでずっと気が張っていますし、4月頃は、保護者の方と話したあとに「今の言い方でよかったかな」と考えたり、その日の保育を振り返って「今日、全然あかんかったな」と落ち込んだりすることも。
最初の2カ月くらいは、正直「楽しい」より「大変」という気持ちのほうが大きかったです。でも3カ月目くらいから、少しずつやりがいを感じられるようになってきました。

どのように変化していきましたか?

6月頃から、3歳児の生活のリズムやこどもたち一人ひとりのことが少しずつわかってきて、自分の緊張も取れてきました。こどもたちとの信頼関係もでき始めて、「楽しい」と思えるようになってきましたね。
最初の頃は、朝から「今日は何しよう!?」と焦っていたのですが、今はこどもたちのやりたいことにも目を向けながら、「今日は何しようかな」と余裕を持って考えられるようになりました。この違いは、自分のなかですごく大きいです。

「しんどいのは、自分だけじゃない」 先輩や同期の存在が、心強い支えに

悩んだときはどのように乗り越えていますか? 余裕が生まれたきっかけはありましたか?

周りの先生方とご飯に行ったときに、経験のある先生たちも保育について悩んでいるんだと知ったことは大きかったです。
悩みを打ち明けたときも、共感してくださったり、「頑張ってるよ」と声をかけていただけることもあり、周りの方にすごく支えられています。
この前研修に参加して、同期と会う機会がありました。そこで話を聞くと、「みんな毎日いろいろ考えているんだな」「しんどいのは自分だけじゃないんだ」と思えました。仲のいい同期とは保育について話して、参考にすることもあります。
いろいろな人の話を聞くと、自分の保育を見直すきっかけにもなるので、ありがたいですね。

先輩からもらった言葉で、印象に残っているものはありますか?

保育後の時間を活用して保育の振り返りをする時に、まず「ここがよかったよ」と認めてもらえて、そのうえで「もっとこういうこともできると思うよ」と、次につながるアドバイスをいただけます。
振り返りのなかで、園長先生から「そんなに焦りすぎなくても、保育は毎日続いていくから」と言っていただいたことも印象に残っています。
最初は「今日はこれをして、次はこれをして」と、自分が何をするかで頭がいっぱいでした。でもその言葉を聞いて、「1年という長い時間で考えたら、まだまだあるんだ」と思えるようになって。焦らなくなったことで、少しずつこどもたちの姿にも目を向けられるようになりました。

こどもの「やってみたい」に寄り添いたい

保育で大切にしたいと思っていることを教えてください

こどもの「やってみたい」という気持ちを引き出したいと思っています。
大人が「これをしよう」と進めれば、形としてはできるようになるかもしれません。でも、保育者に“させられている”のではなく、こども自身が「やってみたい」と思って挑戦できる環境をつくりたいです。
最近、プール前の着替えでもそれを感じました。最初は時間がなくて、こどもが脱いだ服を私が急いで畳んでしまうこともあったんです。でも、少し時間をかけて一緒に取り組むようにすると、自分で丁寧に服を畳む子が増えてきました。
できるようになったこどもたち自身もうれしそうで、まだ知識や技術が十分ではないからこそ、こどもたちと一緒にゆっくりやってみることを大切にしたいです。

保護者の方からもらって、嬉しかった言葉はありますか?

「こどものことをすごく見てくださっていて、嬉しいです」と言っていただいたことがあります。その日の姿だけではなく、「最初はこういう表情だったんですけど、途中からこんなふうになったんですよ」と変化も含めてお伝えしたときに、そう言っていただきました。
お子さんのことを一番わかっているのは保護者の方だと思います。その方から「うちの子のことをわかってくれていて嬉しい」と言っていただけたことで、「自分の気持ちや関わりがちゃんと届いているんだ」と思えました。

仕事を離れる時間も大切に。プライベートでも少しずつ自分のペースを見つけて

職場にはご実家から通われているんですか?

はい。実家から通っています。
家族からの支えも大きいと実感していて、家族や親戚には保育や教育関係の人がほとんどいないのですが、「毎日仕事に行って、こどものことを考えているだけですごいと思うよ」と言ってもらったことがあって、それだけでも「また頑張ろう!」と思えました。
あとは、毎日帰ったらご飯があることにもすごく助けられています(笑)

休日はどのように過ごしていますか?

ライブに行ったり、友達とドライブに出かけたりしています。滋賀県内だけではなく、岐阜県や石川県の方まで足をのばすこともあります。
湖岸道路を走りながら、保育とはまったく違う仕事をしている高校時代の友達とお喋りするのは、すごくリフレッシュになりますね。
仕事を始めたばかりの頃は、土日も園で使うものを準備したり、ずっと保育のことを考えたりしていました。でも夏頃からは、休日も楽しめるようになってきました。
最近は「午前中は保育のことをする。午後は遊ぶ」と切り替えるようにしています。そのほうが集中できるし、自分には合っていると気づきました。少しずつ、自分なりのリズムができてきたと思います。

「先生見て!」が増えるたびに、楽しさも増えていく

これから保育士を目指す方へ、メッセージをお願いします。

私自身、「こどもたちといっぱい関われる楽しい仕事」と思って保育士になったからこそ、実際に大変なことやしんどいことがあったときには、気持ちが落ちてしまうこともありました。
でも最近は、こどもが自分で服を畳もうとしていたり、スプーンを上手に使えるようになって「先生、見て!」と言ってくれたりすることが増えてきました。
自分が意識して関わってきたことが、こどもたちの「やってみたい」という気持ちにつながって、その姿を自分に見せに来てくれる。
そこまで信頼関係ができてきたんだと感じたときに、「しんどいこともあったけど、やっていてよかった」「楽しいな」と思えるようになりました。
私も1年目ですが、一緒に少しずつ頑張っていきましょう!